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年金問題は将来不安であり、それが高齢者層の貯蓄を消費に回すことを阻害している。そして年金帳簿のずさんな管理を解決するために自民党政権時代から帳簿の見直し作業が行なわれている。おそらくその解決というのは非常に困難な作業だろうし、年数もかなりかかるのだと思う。 一方で生活保護の支給額の方が年金生活者よりも高くなるというケースがあり、その制度自体にも疑問が大きいだろう。現在の若年層の年金未納状況を考えれば相当数の生活保護世帯が年金給付世代で生まれることは容易に想像できる。そのとき真面目に年金を25年以上払った人たちよりも払えなかったあるいは払う気のなかった人たちが給付額も医療費負担も優遇されるという事態は社会モラルを崩壊させる危惧となりうる。 だからといって、生活の最低限度を保障しないわけには行かないだろう。そのためには最低収入というものを設定し国が全国民に保証するということが必要であろう。だがそれは現在のような現金給付という形ではなく、米や電気・水道・ガスなどの必要最低限の現物給付と人口減少に伴い余剰が予想される公営住宅という生きる意味での最低限の保証にわずかの現金という形ですべきだ。米の給付は古米やミニマムアクセス米・減反政策の解決に有効に活用できるし農家所得保障の側面も可能だ。公営住宅などもその空室が活用される。URなどは自分たち用には立派な建物を建て、一般入居者用には不便だったり古かったりした建物を多く抱えている。URなどを廃止した上で、そういった公営住宅に管理会社としてURの人材を使えばいい。高齢者が集中して住居するであろうから介護関連の事業をURなどの人材が転職できるよう促進してもいい。 そして今まで真面目に年金を払ってきた人たちはその分を2階建てにすればいい。それは老後の余暇であったり高度医療への費用であったり、子や孫のための資金であったり、使えるようにすればいい。そうでなければモラルは維持できないし掛け金を払った多くの国民は納得しないだろう。 当然最低収入を保証するにはそれなりの財源が必要になる。それは消費税などの増税論議は不可避であろう。そして増税するためには国が予算執行する内容に精査が必要だ。わたしの仕事館やスパウザ小田原のような数々の利権がらみの無駄遣いは消去しなければならない。 ノーベル賞学者が訴える科学技術促進の予算は確保すべきというのは正論だが、一方で独立法人となった国公立大学に天下る文科省役人など予算とともに引っ付いてくる利権構造を断ち切れなかったというのも事実だ。仕分けられた科学技術予算を復活させるのは構わないが、旧帝大らが主張する意見を通すためには各大学に寄生する文科省役人上がりの蛆虫を排除なり減給なり自己改革を示した上ですべきだろう。当然ながら各大学はこの蛆虫を飼うことで研究等の予算を確保していたのだから、これからは是々非々で予算を確保する姿勢を見せることは必須条件だ。それはこれまでの東大が一番という前提をひっくり返す可能性でもある。東大上がりの役人がその屈辱にまみえる覚悟も必要ということだ。 世界一の長寿国であるということは、現状の定年制度では世界一働かない人が多い国であることであり、世界一医療費をかける国家だ。それはひいては世界一社会保障費がかかる国ということだ。日本の経済は人口減少や他の発展途上国の成長、高コスト体質などを考えれば中国並みの経済発展は現状では期待できない。その中での予算の振り分けではどこにどう配分するかの吟味は必要だ。静岡空港はあれば静岡県民は便利だろう。だがその建築に13年間で1900億円投じられている。年間150億だ。こんなものを造らなかったらその分は科学研究に当てることもできたのだ。 大阪府の橋下知事が就任当初数々打ち出した予算削減は大阪府民が太田房江の2期目を選挙に無関心で放置させた結果受忍せざる得ないペナルティーのようなものであった。そして今それが日本国というレベルで行なわれようとしている。 日本の財政赤字は05年で対GDP比6.5%という財政再建団体といってもいい状態だ。来年の予算だけ見れば年収380万の家が900万円の支出を予定している。特別会計という不明朗会計があるがそれを暴くにはまだ時間がかかるだろう。一般会計との重複分はおそらく削減しているだろうし、とりあえず間近に迫る来年度一般会計においてどれだけ子供の学習費(科学研究費)に当てるかが問われる。借金の返済は400万以上ある。そんな家庭で去年と同じだけと言われても出せるわけがない。 子供手当ても農業戸別補償も高速道路無料化もはっきり言って今するべきことではないと思う。その上で現状を維持できるだけの必要最低限の科学研究費を算定すべきだろう。世界一を目指す場合ではない。それをしたいならば人生60年政府にするか、貧乏人は野垂れ死ぬ社会にするか、宣言すべきだ。もっとも八ッ場ダムなどの事業を取りやめ、懲戒処分の厚生労働省職員など再雇用せず、農業土木などを精査していけば、また科学技術予算は復活できる。 この仕分けは財務省主導で彼らの身は切られていないことは十分承知だ。だが彼らを利用することによって迫りくる来年度予算からメスを入れられる。小沢が人をよこさない以上、短期間でできることには限界がある。そして来年の精査には当然財務省もその仕分けの対象にすればいい。他の予算を切っておいて自分のは切らないなんて理屈を言わせないだけの十分な資料を集め勉強をし、世論形成すれば実行できるだろう。大阪エキスポランドなんて何で財務省の物件なのかというものもある。突っ込みどころはあるのだからせいぜい財務省に厚生労働・農水・国交などの大物を掃いてもらってからしてもいいのではないか。 わたしが大学院にいた頃、別の講座で科研費が不正流用されるということがあった。そして年度内に予算を使い切ったり、業者にプールさせるということを聞いたこともあった。大学等の研究機関のなかにそういう暗部がないとは言い切れないと経験的に思う。そしてその予算の振り分けを文科省は武器に大学支配をしてきた部分は否定できない。 先日の報道ステーションでJICAの国内職員の給与は公務員平均の1.3倍だといっていた。でも一方イエメンで拉致されたJICAの技術員はまたすぐにイエメンに戻り学校雄建設支援を続けたいとおっしゃっている。国内職員はビジネスクラスだの国の費用を湯水のように使う現状でだ。在外外交官の高給ぶりも同様の指摘をされていた。 本来渡るべき予算が明らかにねじ曲げられているのが現状だ。先頭に書いた社会保障費は現行の制度では解決しないと私は思う。そして税を使った最低収入という形になるだろうし、そのためには増税という選択肢も不可避だ。予算は大きく伸びることはないだろうし、その中で公債の返還を行なわなければ国債依存度が半分以上の次年度の予算さえ破綻する。私たち自身も納税者番号などの税の捕捉で脱税を防止するなどの覚悟をしなければならないだろう。 いい加減各論での是非をするのは意味がないことを悟るべきだと私は思う。予算は限られている。社会保障は将来間違いなく増大する。でも現状は収入以上の借金をしている。そして母屋で粥をすすっているのとは別に離れですき焼きを食っている奴らがいる。まずすべきことはすき焼きを取り上げることだ。そのうえで限られた予算で生活に直結する社会保障にどれだけ、スキルアップとなる科学技術費にいくら、家の改修とも言うべき公共事業にいくら、という問題なのだと思う。各論で取り上げれば科学技術費なんて減らさないでいいに決まっている。でもそうしたとき北九州の生活保護申請却下で亡くなられたタクシー運転手のようなことを仕方ないとマスコミは言えるのだろうか。 社会が弱肉強食で敗者は野垂れ死ぬ社会でいいならば、未来だけを見つめ科学技術や産業振興にその多くを割けばいい。あるいは人生の長さを皆が考え適度な人生を楽しむ選択肢を取れれば社会保障は幾分負担を減らせることは出来る。しかし今のマスコミは派遣などの弱者をどうにかしろ、科学技術の予算削減は日本の将来を摘むから止めろ、景気対策に政府はもっと支出しろ、80歳でガンで死ぬのは可哀想だから高度先進医療医療の充実を、と日替わりで訴える。各論なら全部そのとおりだ。だがそれを配分しなければならない現状を国民に知らせないのは自らの保身でしかない。古館にしてもミヤネにしてもそんな奇麗事しか言わない。それは国民の不満を代弁する振りをして麻薬で誤魔化しているのではないだろうか。 そんなマスタベーションのようなつぶやきが日本の将来を歪め破綻させる可能性は低くない。事実を知り、国民がどういう配分を希望するかというところにマスコミは論点を移すべきだと私は思う。 |
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