カルドブレッサ~甲東特別を前に

我が愛馬カルドブレッサの出走が24日の甲東特別に決定した。陣営はやはりマイル路線(というか武豊騎手の騎乗かも)を優先したようだ。確かに登録の時点で13頭しかいなく、神戸新聞杯の19頭よりは出走確率も相手も高いと判断できるかもしれない。だがこれでほぼ菊花賞というタイトルを狙うことはなくなったということになる。
私はここでくどいほどこの馬の可能性は距離延長にあると主張してきた。それは自分の競馬暦で得た直感のようなものである。まずカルドブレッサ(以下カルド君)はおそらく瞬間に最高速まで持っていくのに時間がかかるタイプではないかと思う。だから息の入るのが短いマイルではせわしないのだと思う。
前走の武豊騎手のコメントにあるフワフワした感じや緩さというのはそういうところもあるのかもしれない。一瞬で馬場を掴んでトップスピードに持っていくにはまだ馬体の成長を待たねばならないということかもしれない。だから鳥栖特別は向う正面から捲くる競馬になったのだと思う。
小倉の芝1800mならスタートしてすぐ1コーナーでさらに2コーナーまでの坂を登る。その間は流れもそう速くならない。向う正面から先は坂を下るだけである。強い踏み込みもなく加速できるコース形態である。実際カルド君のラップは37秒4-37秒4-34秒6と流れている。真ん中の37秒4の間はレースの流れが緩んでいる向う正面の下り坂である。このときを利用して徐々にスピードを上げた武豊騎手の好騎乗が勝因である。もちろん状態や仕上がりも良かったからでもあるが。
カルド君が馬券に絡んだ5つのレースで残り3Fまでで平均1F12秒を切ったことは1度も無い。毎日杯6着のときも同じである。一方メンバーの薄かったアーリントンカップや休養前の京都の500万下は連闘や疲労もあってだろうが1F12秒を切る流れで完敗のレースをしている。年初の京都500万下も同じく1F12秒を切る流れで負けている。
カルド君を見ていると中間に息が入るレースの方が向いていると思うのはそのあたりからかもしれない。

今回の甲東特別は少頭数でしかも先行主張する馬があまりいない。メンバーはそんなに弱くはないのだが、それでもおそらくカルド君には流れは向くし勝負になると思う。だがもしここで勲章を増やしたとして次もその路線を進む確証を与えてしまうと思うと少し危惧を感じる。
私はここ4年の阪神馬場改修後の準OPのマイル戦の勝ち馬を調べてみた。全部で61Rあった。現在の競馬番組は1度勝ったら同条件は走れないようになっている。それゆえ今回の甲東特別のように1000万下までは以前に比べて勝ち上がりやすくなっている。しかし準OPはレース数が少なくフルゲートになりやすくなかなか勝ち上がりにくい。だから準OPを勝つということはある意味マイルの適性がある馬が多いと私は考えた。
そこで感じたことは上がり3Fだけの5レース(前3Fも中2Fも12秒台かつ上がり3Fがそれよりも1秒以上速いレース)以外はとにかく道中に息の入る流れで勝った馬がほとんどいないということである。前半3Fと中間2F、さらに上がりの3Fの平均1Fラップを並べると全て後半に向けて1F平均が同じかより速くなっているのである。つまり道中に息が入る余地がないということである。ちなみに同じという定義は1Fの差が0.2秒とさせていただいた。
その例外に当たったのはショウナンラノビアとテイエムオーロラとライブコンサートだ。ショウナンは前半がハイペースで尻下がりにラップが遅くなるレースである。この馬は次のレースであるヴィクトリアマイル(G1)で3着になる。あとの2頭は中間に息が入る流れで勝利した。2頭とも後に重賞を勝つ。3頭いずれにしても重賞級の器である。
そこで気になるのがジャンポケ産駒の重賞実績だ。全23勝のうち11勝が古馬重賞だ。そのうちもっとも短いのが牝馬限定で札幌洋芝のクイーンS(芝1800m)で2勝、洋芝の札幌函館両記念で3勝、春先の時計があまり速くない開催での中京記念、この4つを除いたら2200m以上の重賞ばかりなのである。このカテゴリーはそんなに多く組まれていないのでやはり出世する馬は距離が伸びたほうがいいという傾向が出ていると思う。
2・3歳限定重賞でマイルで好走するのはアーリントンC・デイリー杯2歳S・クイーンCとも時計が速い消耗戦である。ジャンポケ産駒がもつスタミナがこの仔たちの持つスピードの持続を可能にさせたのだと思う。事実その3頭トーセンキャプテン・トールポピー・アプリコットフィズともその後重賞を勝つが1800m以上の重賞である。またフサイチホウオーの東スポ杯2歳S・ラジオNIKKEI2歳S、オウケンブルースリの菊花賞、トールポピーのオークスはともにその世代のその時点での最長距離重賞でもあった。

菊花賞に適性があるかはもっと長い距離を走ってみなければわからない。だが今のところカルド君が折り合いを欠いたレースをしたことはない。もちろんマイルの流れだからということもあるかもしれない。だがその中でスローな流れもあった。これは距離延長に非常に心強い傾向だと思う。だから神戸新聞杯に出ていただきたかった。それがひとつの指標になるからだ。
湿った馬場である休養前の京都500万下や前走の鳥栖特別で馬場に適応しない感想を騎手が持ったのは飛びが大きい証拠ではないかと思う。だから一瞬での加速があまり得意でない。レースの流れがゆったりして、展開に合わせて脚を長くゆったり使いそれを持続させるレースが一番向いているのではないだろうか。
どの馬も芝2600mまでしか距離経験はない。春に冠を手にした馬であっても、夏を越えることが至難であることは過去の多くの名馬が経験していることだ。可能性があるのならこの時期チャレンジすることは決して無駄ではない。ここで一線級の馬と張り合うことはカルド君の能力を引き上げることにマイナスにはならないと思う。
目先の1勝はおそらくどこでも取れるはずだ。だがここで勝利をしたとしてその倍の距離を次に使うことはおそらく陣営はしないだろう。次は清水Sあたりと言うはずだ。この路線をジャンポケ産駒のブレイクスルーとなればそれは良いのかもしれない。だが現状ではそうではない可能性のほうが高いと思う。そして私は想像してしまう。クラスの壁を感じたときに砂まみれで走っているカルド君の姿を。
吉田厩舎の得意はダートだ。そして芝なら断然1200mだ。この2つの共通点は息が入らないレースということだ。こういうカテゴリーが得意な厩舎の選択としては2400mよりは1600mなのだとは思う。だがこの血統と価格で一口をもつ身からすれば3歳ではクラシックを目指して欲しいと思う。今年募集の2歳馬で吉田厩舎入厩予定の2頭は非常に魅力的な仔だ。でもこの厩舎の今を見ているとプンティラはスプリンターかマイル、ムーンライトダンスはマイルかダートかな、と思ってしまう。これでこの価格では申し込めない。そして実際注目はしたが申し込まなかった。

全ては結果で決まってしまう。いろいろデータを出したところで個体差があるので私の戯言に過ぎないかもしれない。だがチャンスを持っていながら使えないことにもどかしさを感じるのだ。厩舎はよく仕事をしていると思う。それは評価する。でも思いが届かない悔しさが私の心情を吐露する場であるここで批判的な文章となってしまう。もちろん甲東特別に勝って欲しいと思う。さらにマイルで連勝するならばそれは嬉しいことだ。だが今考えると私には危惧のほうが大きいのだ。何か大きなものを失うような気がするのだ。ともあれ路線は決まってしまった。決まった以上頑張ることを期待するしかない。明日の甲東特別、勝利を祈っている。

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